こんにちは、nanaoです。
今日はバインディングのはがれについて、以前からよくお問い合わせをいただきますので書いていきます。
ギターのバインディング(binding)とは、ギター本体の木材部分の縁取り装飾のことで、デザイン性だけでなく、外部の衝撃からギターを保護するためにも施されています。
重要な事は、バインディングの剥がれに気づいたら、すぐに楽器店に相談すること!!です。
なぜバインディングは剥がれる?
みなさんからまず聞かれる事としては、なぜ、剥がれるのか?
お客様の環境(湿度や温度)によりますし、一概には言えないですが、ギターのメーカーやバインディングの材料、年代や使用している接着剤によって原因は変わります。
とくに近年ではマーチンギターのバインディング剥がれの修理をよくお預かりしました。
また、バインディングの種類によっても剥がれ具合は変わります。ギター木材と、バインディング素材の収縮度合の違いによって、接着部分が剥がれます。
バインディングの素材・材料の収縮や、木材の変化、何より接着が甘いのだと言われる方もいます。
高級なギターだけあって作りも繊細ですので仕方がないところもあるのではないでしょうか。
剥がれてしまったら?
バインディングの剥がれに気づいたら、まずは、すぐに修理ができる楽器店に相談しましょう。
なぜなら放置していると服などにもひっかかり、どんどん剥がれてきます。
最初は1箇所の剥がれであっても、徐々に広がり、ほぼ全てのバインディングが剥がれてきます。
特に、左右・前後の4箇所のボディーのくびれ部分が剥がれる事が多いです。
剥がれが大きくなる前に、早めに対処することが大切です。
剥がれやすい部分は?
ギターのバインディングがよく剥がれる場所は、ボディーのくびれ部分です。
ノーマルな形であれば、4箇所あるため、時々注意して見てあげましょう。
また、指板やヘッドなどにもバインディングが巻かれているギター場の合は、ボディーバインディング同様に剥がれてくる事が予測されます。
演奏時に、時々見てみましょう。
注意したいこと
まず、やってはいけないこととして、剥がれている箇所をセロテープなどで固定する事だけはやめて下さい。
演奏時に邪魔になるから、剥がれが広がらないように、粘着テープで固定する方が多く見られます。
ですが、ラッカー塗装のギターは、変質する恐れもあり、修理をしても跡が残る可能性があります。
特に高級なギターの塗装は注意しておきたいです。
バインディングの他にも、湿度の変化によって、ブレーシングが剥がれていることがあります。
ブレーシングとは、ギターの内部構造の木材です。
バインディングの剥がれがあった際には、サウンドホールから中を覗いて、ブレーシングの剥がれもチェックしましょう。
また、後ろを軽く叩くと変な音がすれば、ブレーシングが剥がれているかもしれません。
まとめ
温度変化や湿度によって素材の収縮が怒り、バインディングが剥がれることがあります。
見た目だけの問題と気にしない方もおられますが、大事なギターですので、早めに修理することをオススメしたいです。
剥がれやすい部分は演奏時やメンテナンス時に時々チェックを
バインディング剥がれの修理は簡単そうで、職人の腕によって仕上がりが変わります。修理方法が職人によって様々ですし、使用する接着剤も工房によって異なります。
特に高額品となるとバインディング修理のあとに塗装の修理も行ないます。できるだけキレイに仕上げて欲しいですよね。
いつもお世話になっている腕のいい職人か、保証期間が残っていたり、一番安心なのは修理するギターブランドの専門工房に依頼しましょう。