ギターにとって、乾燥は一番の天敵です。
そろそろ寒い時期に入り、乾燥が気になる季節となりました。
ギターの乾燥対策、大丈夫ですか?
今回は、乾燥対策の中で自分でできることや、指板についてまとめました。
ギターにとっての快適な湿度
ギターにとって、もっとも適切な湿度は、50%〜60%と言われています。
日本は四季があるため、冬は乾燥時期になります。
これからの時期は、暖房を使うことで余計に乾燥するため、特に気をつけたいです。
時期だけでなく、ギターを保存する場所の造りによっても変わりますので、部屋の湿度をまず測ってみることがいいでしょう。
乾燥のギターへの影響
乾燥がギターに与える影響は、様々なことが考えられます。
中でも、一番みなさんが気にされるのは、フレットのバリではないでしょうか。
フレットバリとは
フレットバリというのは、フレットの金属部分が、指板エンドからはみ出す状態のことです。
金属が指板からはみ出すことで、ポジションチェンジする際に、手に刺さり痛く感じます。
チクチクした感覚があれば疑ってみていいでしょう。
フレットバリの原因
フレットバリの原因は、フレットの金属が飛び出している訳ではなく、乾燥によって指板の木材が縮むことによります。
そして、縮んだ木材(指板)と、収縮のしないフレットとの間に、境目ができます。
境目ができることで、金属のフレットが飛び出しているように感じるのです。
フレットバリの予防
予防策としては、指板の湿度を保つためオイルを塗るのがいいでしょう。
オレンジオイルやレモンオイルなどを、少量、伸ばして使用しましょう。
つけすぎるとベトベトになり、匂いもきついので注意です。
また、乾燥具合によって、オイルの必要量が変わるため、少量でまずは試してみることをオススメします。
オイルは、ボディに塗る人もいますが、つや消し塗装など、塗装の方法によって適しないものもあります。
ですので、オイルは基本は、指板やブリッジの黒檀(エボニー)の使用することをオススメします。
ボディに塗りたい方は、ボディー用のポリッシュを使用するようにしましょう。
ギターのための加湿
ギターのためにできる気軽な対策として、管理している部屋の湿度を上げるため、加湿器を使用することもオススメです。
安いものや小型のものもありますので、適切な湿度(50%〜60%)をギターに与えてあげましょう。
ケースにしまう際には、湿度調整剤を使用することも効果があります。
使用方法については、商品によって異なるので、購入する楽器店に問い合わせるようにしましょう。
バリになってしまったら!?
もしも、自分のギターにバリが出てしまったら、フレットのエンド部をヤスリで削って整えることでチクチクした感覚を抑えることができます。
ブランドによってフレットの加工が異なりますので、加工する前には必ずチェックしましょう。
フレットバリの処理方法(バリ取り)
フレットバリの処理方法をバリ取りと言っています。
まず、指板を傷つけないように、マスキングテープを貼ります。
そして、フレットの端の尖った部分を棒ヤスリで削っていきます。
高額な商品だと指板部分を傷つけるとこもあるため、フレットの加工に慣れてない方は楽器店でお願いすることをオススメします。
その他の乾燥による影響
フレットのバリ以外にも、乾燥によってトップの木材が落ち込んだり、サイド材やバック材の割れなども起こる可能性もあります。
指板部分やブリッジ部分なども割れることがありますのでこの時期は注意が必要です。
まとめ
乾燥は、ギターにとって天敵です。
今回紹介したバリだけでなく、割れや変形の原因にもなります。
乾燥時期には、早めの対策をしてギターの状態を適切に保ちましょう。
バリができてしまった際には、自信の無い方は、楽器店にお願いすることがいいでしょう。
楽器店によってお値段は様々で、バリ取りの処理も変わります。
普段から信用のできる楽器店へ持ち込むようにしましょう。